11 Dec 2009

車内の険悪な空気

何故人間は、車の中でいとも簡単に機嫌が悪くなってしまうのでしょうか。


道を間違えた時
渋滞に巻き込まれた時
ナビを間違ってしまった時
駐車場所が見つからない時


車内の雰囲気は一気に険悪なものになりませんか。 私自身はまったく運転しないのですが、子供の頃両親との車中、職場で同僚と、友達と…車中のどよーんとした空気を経験してきました。日本もイギリスも一緒だと思います。
私は自分でナビ得意〜という勝手な自信があって、助手席に乗ったら最後!地獄のドライブが待っていた!とかよくあります。一番最近では去年の11月。職場でフランスに行くことになり、ナビを買って出たが、カレーから到着地のベルサイユ近郊まで3−4時間で着くはずが高速間違っちゃって約7時間かかる、という大事態に運転手と、後ろのシートも巻き込んで超険悪な雰囲気。夜だったんで、標識があんまり見えずにベルサイユを10周ぐらいしました。とほほ。あの時ほど目的地に着いたときの感動が深かったことはないですね。


昨日はちょっと息抜きに!とLeicester SquareのPrince Charles Cinemaに映画を観に行くことになったんです。旅の相棒はイモリ氏。夜でロンドン市内の有料道路規制がないので、じゃー久しぶりに車で行きましょーということになりました。きっと裏道に停められるだろう、と軽く踏んで。甘かった……。
国会議事堂やトラファルガー広場のクリスマスツリーを横目に、クリスマスで奇麗だねーなんて暢気にドライブをしていたら。車泊める所が全然っありませんでした。裏道に入って、一方通行で右往左往して、Piccadillyの渋滞に巻き込まれ、Hotel Ritz前の高級車達にクラクション鳴らされ、おきまり車内の超険悪空気が漂い始める。


萌「もうやだ。無理。さっさと帰ろう」
イモリ「いやーここまで来て引き返したらガソリン代が無駄だよ。もうちょっと探そうよ。」
萌「もうやだ。帰りたい。腹減った。」
イモリ「Zone2まで戻って、車を置いてバスで引き返してもまだ間に合うよ。」
萌「そんなの面倒くさい。もう家帰る!!!!」
イモリ「いや、僕はあの映画が観たいんだけど…。せっかく来たんだし。」
萌「.....................(無視)」


と険悪モードが頂点に達した所、イモリ氏がロンドン三越の裏に駐車場所を発見。「ほらー探せばちゃんと見つかるものだよ」
しかし萌「3時間で12ポンドもかかるよ、ここ。誰が払うのよ!そんな金ない!イライラ!」
イモリ.....無視して携帯で支払いの準備を始める。
イモリ「あー6時半以降タダだって。良かったね。ささっ、ご飯食べにいくよ…」


ささっとSohoでメキシコ料理を食べ、満腹感とともに険悪空気も消え、映画を観に行きました。「The Imaginarium of Dr.Parnassus」テリーギリアムの新作です。主演のヒースレジャーが制作途中で亡くなり、ジョニーデップ、ジュードロウ、コリンファレルが共に彼の役を演じ完成した作品。



はっきり言って、ストーリーの展開が遅くて、極彩色CGが多くて、所々英語についていけなくて、いまいち面白くなかった。12monkiesやBrazilのような暗い雰囲気のギリアム作品の方が好みです。


そんなわけで駐車騒動もありましたが、メキシコ料理もおいしかったし、映画もまあまあ、その後はトラファルガー広場の温暖化防止キャンプ(COP15にあわせ活動家たちがキャンプをしている)も見に行き、何だか面白い夜でした。

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