5 Dec 2009

暗闇の中

昨日4日は職場の「2年ー4年勤務スタッフの日」でした。そのままだと'reflection day'. 何と訳しましょうか。技能的なトレーニングの日ではなく、日々の職場での生活を振り返る日です。アートセラピストと2−4年間勤務のスタッフ10名でTate Modernに行ったのですが、なかなかおもしろかったのでその様子をどうぞ。


Tate Modernは昔の発電所を中だけ改装した現代美術館。入ってすぐのタービンホールは期間限定の展示場になっていて、いつも大型の彫刻や体験型アートが展示してあります。今現在展示中の彫刻はポーランド人のMilosraw Balkaによる、「How It Is」。写真でわかると思いますが、高さ13メートル、奥行き30メートルの巨大な黒い鉄のコンテナ。コンテナの裏の側面は開いていて、そのまま中に入れるようになっています。今回のreflection dayではこの彫刻に入ってみる、ということっだったので早速体験。







まずは一人ずつばらばらに中に入る。光は全く差し込まず真っ暗の中を手探りで進んでいく感じ。足下が見えないので、一歩一歩踏み出す時が不安、急に床が開いてコンテナの中から落ちたらどうしよう、という恐怖がずっとある。一番奧の一番暗い所まできて一気に振り返ると、光が見えて、目が慣れていないのか頭が痛くなる。自分がコンテナから出て来た後も、まだ出て来ていない仲間のスタッフは大丈夫だろうか、という不安がさらに続く。


その後二回目、今回参加したスタッフ全員て一緒に入って出てくる。二回目で目が慣れたのか、一回目ほど暗くなく、みんなでコンテナの一番奧の壁に寄りかかって、入ってくる光を眺める。恐怖よりどちらかというと、安心感があって眠くなってくる感じ。


この一回目と二回目の違いが面白かったです。コンテナはアウシュビッツに行く列車に見えたり、メッカのカーバ神殿のようであったり、突き当たりは「嘆きの壁」のようにも見える。恐怖も感じるし、守られているような安心感もある。矛盾する物が一緒くたになっていて、私はこういった白黒押し付けないアートがとても好きです。見る側が色々考えられるスペースがあるので。


この後みんなで集まり感想を言いあうことになっていましたが、私はそうゆうのがとても苦手でして。友達とベトナム料理を食べる約束もあったので、早めに切り上げてShoreditchに向かいました。外が明るくてびっくりしました。
「How It Is」は来年の4月まで展示されています。ロンドンにいる方、旅行でこられる方、コンテナの中に是非入ってみてください。



1 comment:

  1. いいな~いいな~見にいきたーい!!
    相変わらずTate Modernって面白いことやってますな~!
    また何か面白い展覧会あったら紹介して下さい!!

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