30 Dec 2009

冷凍黒豆の衝撃

少々ご無沙汰しております。クリスマスに私の全ての気力と体力を持って行かれてしまい、するめいかのようになっています。肩が一気に凝ってしまい、こう、歯でむぎゅーっとやっても萎むばかりで噛み切れない、安物のするめいかのよう。


クリスマスのことはもう語りたくもない…と言いつつまあ簡単に説明すると、
あの巨漢七面鳥に火が通るまで5時間。その後AGAの火力が弱まりロースト根菜類に火が通るまで1時間半。それでも予定通り2時に始めたら、一人完全なるドタキャンをし15人で食事開始。私は料理中にお腹が一杯になってしまったので全然食べられず。だいたい私、七面鳥も芽キャベツも人参も全然好きではないのですよ。(七面鳥好きな人はほとんどいませんね…。あれはお節料理の「なます」の様にお義理で食べられているのか。それにしては存在感がデカすぎるが…「なます」って中学の家庭科で作ったけど、こんなにまずくてわびしいお節ってあるんだ!とある意味感心しました。)



でもお料理は成功でした。シェフ3人万歳!そういえば常に毒舌のグルジア人同僚が、私が作ったコーヒーケーキを本気で絶賛してくれました。でも彼はその前日私が茹でているうどんを見て「えー寄生虫みたい」と発言しているので、そんなに褒めたってあの発言は取り消せないのよ…とねちっこく思いましたが。寄生虫発言一生許せん…夢に出てきてやる、食べ物系の恨みは根深いのよ。


その後プレゼントを開け、なぜかみんなでメルギブソン主演の「サイン」を観て、一日終わり。ほ。


七面鳥はその後3日間色々な料理になり食べ続けましたが、さすがに普通のご飯を食べなきゃ私死んでしまう…と気づき日本食材とお節料理の材料の買い出しへ。市内はすごい人(みんなクリスマスセールに行くんですね)でPiccadilly Circus辺りは身動き取れない状態。ちょっと子供の頃行ったアメ横を思い出しました。もちろん日本食料品店「らいすわいん」と「Japan Centre」もすごい人人人人人。狭い中店内を押し合いへし合い、色々見て回ると、あー黒豆があったあった。うーん冷凍だけど。なになに値段は…


10ポンド。えー10ポンド…冷凍だよ。冷凍の黒豆よ。(ちなみに栗金時はさらに高め)


これは一体どうしたものか、萌!10ポンドをけちってお雑煮だけで我慢するのか、10ポンドかけて他の食材を買うか、10ポンド札をしなりと財布から出して冷凍黒豆買うか…。冷凍庫の前で一瞬凍っていましたが、早々とあきらめ、他のものを買おうということになりました。貧乏性だけど、「しなり」と買うほど冷凍黒豆が凄いものだとも感じられなかったので。結局しめ鯖といくらを買い、ばってらと手鞠寿司でも作りましょう、ということになりました。その方が断然おいしそうだし。


2009年も後2日残るまで。さっきインターネットを見ていたら紅白にスコットランド人のスーザンボイルさんが出場するって載っていました。NHKって色々やるのね。皆様よい新年をお迎えください。

25 Dec 2009

クリスマス前夜

かなりへとへとです。朝から走り回っています。
なので写真だけでも楽しんでください。


下ごしらえを終え、明日オーブンに入れられるのを待つ哀れな巨漢七面鳥。巨大すぎて私が腰をまたもや抜かしてしまったので、助っ人の相棒イモリ氏が駆けつけ下ごしらえをしてくれました。私は中に詰める「スタッフィング」だけ作りました(レシピはまた後日)。全部で約12KGです。持ち上げる時腰に気を配らないと大変危険です。



せっせとミンツパイを作る同僚。



芽キャベツの皮を剥く同僚。



どれも夜10時頃です。ワインを飲みのみ、せっせとみんなで下ごしらえしました。インド人同僚が「何だか今夜ってインドの結婚式前夜の台所って感じ!」と上機嫌にコメントしていました。今私は疲れ果てて寝る寸前です。でも他の欧米系同僚は教会のクリスマス深夜ミサに出かけていきました。その後は何人かの東欧系同僚は国ごとに集まってごちそうを食べるそうです(深夜1時に…年越しそばってかんじ??)ルーマニア組とポーランド組はしっかり予定を組んでいますね、ごちそうが出るそうです。私たちアジア人職員と西欧人職員は全然そんなのに興味が無いようで飲みに行くか寝るか、どっちか。みんな気力がすごい。初詣に行く感じかしら。ここが文化の違いですね。お休みなさーい。

22 Dec 2009

えっお正月の買い物…?

今日は日本人同僚S君が一山超えて都会の方へ買い物に行くというので、それだったらお正月用のお餅とかお酒とか買ってきて〜とお願いしました。その後夕飯を作っていると、彼が予告なしに訪ねてきて(いつもそうです。お互い様ですけど。)
「萌ちやーん、お金ちょうだい。俺金無くってさー」「あーそれと何か食べるものないー?」(と言いながら冷蔵庫をもう開けている)「ねーこの八海山飲んでもいーのー?」


ええっ4日前給料日だったじゃん…。八海山はまあ飲んでもいいけど。パスタ食べながら八海山飲むんかい…。でもまあお金は確かに要るよねえと10ポンド渡し、お買い物よろしくということで送り出しました。


約3時間後彼はまた急に登場し、
「萌ちやーん、俺の家にあると全部食べちゃうからここに置いとくよー」
と買い物を置きにきました。左から大関、大根、かまぼこ、餅、です。大根ってロンドンの下町スーパーじゃ手に入らないもんで。

よく考えてみると、クリスマスの後にまたお雑煮用の豚コマやら小松菜やらネギやら黒豆やらまた買いに行かなくちゃな、これじゃ全然足りないな、と写真を撮りながら思いました。給料も上がったし、今年はちょっとグレードアップしてお刺身でも買おうかしら、と頭の中で考えを巡らせてみました。なんだかとても貧乏生活な感じですね。写真で見る限りとてつもなく寂しいです、寒々しいです!



貧乏生活と言えば、この寒波のお陰で花屋で霜が下りてしまった切り花が安売りになっているので、今日はこの花束を1.5ポンドで買いました。そこまでダメージも多くなく得しました。後ろにちょこっと移っているのはヤドリギ(mistletoe)です。これをクリスマスに玄関先に吊るして、その下でキスしたカップルは将来結婚するとしないとかのあの枝です。Regent Streetで配っていて貰ってきたのですが、わが共同生活人はその存在にさえ気づいていないと思います。みんなそれよりクリスマスツリーがまだないじゃん!プレゼント買ってない!サラミ買い忘れた!とかの方が興味があるので。




最後に月曜日の買い出しで見つけたザクロ。10年ぶりぐらいに食べました。奇麗だけどいまいち食べがいがないと思うのは私だけですか?


21 Dec 2009

雪には塩対策

相変わらず、雪が降っているロンドンです。
先週末は晴れましたが、結局今日になってまた降り出しました。晴れてもとにかく日照時間が短いため、建物の北側や陰になる部分は雪が全く解けません。それでもちょろちょろと解け始めた頃には、日が沈みそのまま夜の間に凍結。朝は11時ぐらいまでそこら中つるつるです。大変危険。
ロンドンの道々には黄色い箱が備えてあって、その中に大量の塩が。その塩を撒いて路面凍結を防ぐのですが、こんな気候で黄色い箱も空っぽに。しょうがないのでわがお騒がせ共同生活人たちは家中の塩(料理用)を集めてせっせと玄関先に撒く毎日です。でも今日はまた雪が積もったので明日は塩撒きより雪かきか、といったところ。

先週の初雪

新しい帽子(雪用)


先週からとにかく忙しくて疲れています。でも今日はクリスマス準備の山場、食料品買い出しを終えました!やったー。恒例の予算8万円ほど使って地下の食料庫も冷凍庫も満杯に。3人の女性陣で郊外のちょっと巨大スーパー(Sainsbury's) に突入し、二手に分かれてスーパーの両端から宣戦布告。自分の体より重いカートを押してぐんぐんと進んでいきます。ここでポイントは、あーこれいーねーそれいーねーやっぱこっちもーと立ち止まらないこと。0.5秒で商品を決めてカートに詰め込む…必殺買い物人。去年は女性2人と男性1人だったんだけど、男性はちょっと優柔不断気味でしたね。その分今年は全員女性だからか結構さっさと出来ました。支払いのレジではベルトコンベヤーに約20mぐらいの食料があったような。ほー。これがみんなの胃の中に。クリスマスって恐ろしいです。因に安い塩も沢山仕入れ、路面凍結に備えました。


これでちょっと一息入れられるかなぁと思いきや、次から次へとやることが出てくるんですね。なぜでしょうか。色々と写真を撮る余裕もあまりないここ2、3日。早くクリスマスを終えて、新年を迎えたいです。日本から持って帰ってきた八海山もまだあるし。でもお餅買うの忘れちゃったなあ。年末にはまた買い物かしら。

17 Dec 2009

ジングルベルジングルベル…とBAカオス

雪がみぞれになった昨晩、とぼとぼとみんなで歩いて手話クリスマスキャロルの会に行ってきました。英語でSignalong Carolです。
Sign alongというのは私の職場で使われている手話です。聾唖の人だけでなく、知的障害者は手話を使った会話の方が理解度が高い、ということで日常で使われています。最近の若い知的障害者はみんな学校でこの手話を勉強しているみたいです。でも会話全てを手話で伝えるのではなく、文の最も重要な単語を発音しながら、同時にサインもする、というわけ。例えば「明日は映画見に行こう」だったら、「映画」の単語だけサインする、ということになります。

さてさて歌声だけでなくギターやらダンスやらピアノやらパーカッションやら怒鳴り声やら足踏みやら色々入り交じった、毎年恒例のクリスマスキャロル。とにかく騒がしいですけど、まあ楽しんだ者勝ちといったかんじで、みんなはしゃいで歌いました。モールドワインも飲んで、ほろ酔い気分でジングルベルージングルベルー。仕事中なんですけど、飲んでいいんでしょうかね〜ほほほ。しっかり飲みました。


ところで「We wish you a Merry Christmas; We wish you a Merry Christmas ;we wish a Merry Christmas and a Happy New year♪」という日本でもお馴染みのキャロルがありますが、昨日私はその歌の歌詞の全容を初めて知りびっくり!こんな感じに続きます。


「クリスマスプディングを持ってきて!クリスマスプディングを持ってきて!それと1カップの喜びもね!
 (プディング)貰えるまで帰らないわよ!貰えるまで帰らないわよ!だからさっさとここに出しなさい!〜♪」


やけにずうずうしい歌だと思うのは私だけでしょうか…。ちょっと歌のイメージが変わりました。


さてさて楽しいひと時もありますがそればかりではない年末。何ですかね一騒動ないと年が終われるない、とか。私のインド人の同僚が26日にブリティッシュエアウェズでインドに帰りビザの更新をする予定でしたが、皆さんもご存知BAのクリスマスストが発表されました。まだどの便に影響が出るかわからないみたいですけど、彼のビザは28日に切れるので、何が何でもイギリスを離れなくては行けない!今のところ、他の航空会社でチケットを取り直す、ということで話が進んでいますがお金は?いったい席はあるのか?彼自身はもちろんみんな不安な日々です。とにかく次のビザをとるために、28日以前に出国するのは必須なのでね。


日本航空じゃないですけど、BAも赤字続き。給料も下がって、リストラも進み、残る職員もパートタイムに移行とか、ボランティア勤務とか、かなり厳しい状況らしいです。スト決行になるとBAはその間1日10ミリオンポンドの損失。あんまりこの大不況を身近に感じず過ごしてきたけれど、この年末にさしかかり、やっと肌で感じています。とにかくインド人同僚が無事に出国できるように…。あーあこっちもかなり緊張しています。

16 Dec 2009

あせあせどたどた…さらさら

師走の音です。あせあせとあせりながら、どたどたと走り回って、仕事を片付けて行く日々…でしたが今日はちょっと違う音が。
ここ二三日ぐっと冷え込んできたロンドン、夜は零下4度ぐらいまで下がっていますが、今日今シーズン初雪となりました。あんまり積もりそうにないか細い雪ですが、さらさらと降っています。

最近のロンドンの日の出は8時1分、日の入りは午後3時50分となっていますがこれにはかなりきついものが。
私の仕事は朝7時半始まり。でももちろん外は真っ暗、気温も−1度ぐらいということで、体が冬眠モードに入っているのか、今日起きたら、7時40分。わーわーわー。こんなの初めてです。目覚ましは6時50分にセットしてあるけれどあんまり効果がないようです。日の出とともに起きなくちゃいけないんだよ〜人間は!と言い訳してみたものの…(だからと言って夏に朝4時台に起きたことなんて一度もないですけど)。こうゆう時期のロンドンは毎年冬至が待ち遠しいです。指折り数え、あー後6日で日が延び始める!とクリスマスはどうでもいいけど、冬至はカウントダウン。


でもまあそんなことばかりは言ってられず、郷に入れば郷に従えということでちゃんとクリスマスのカウントダウンも。こちらはお騒がせ共同生活のダイニングにあるアドベントスター。毎日一つ星をぶら下げて25個そろえばクリスマスですね。2年前に作って毎年使っています。でも毎年星が一つ二つ消えていくのは気のせいかしら。




クリスマスの準備もちゃくちゃくと進んでいます。先週末同僚のポーランド人が、
「もえ〜15人分の七面鳥注文しといたからね!10kgだって。すごいね!65ポンドね。」
と一人ではしゃいでいるのを聞いて、萌さん腰を抜かしてしまいました。ちょっと目眩が…。
まず七面鳥がそこまでドでかく成長できることを知らずに、えーそれってブロイラーじゃん!と一瞬頭を横切ったのですが、その肉屋はオーガニック屋なのでまーそれはないか…でも成長ホルモンとか与えられてたりして。でもそれって一羽?それとも5kgが二羽くるの??どっちにしたってオーブンに入んないじゃん!どどどーん。いくら15人要るからって、結果的に一人660gの七面鳥を食べるのかい…と視界が暗くなる。
結局翌日七面鳥注文係の彼は、同じく同僚のリトアニア人姉貴に「そんな食べられるわけ無いでしょ!量減らしてね!」とすばやく一蹴されていました。


色々なイベントも目白押しで今夜はみんなで手話クリスマスキャロルの会に行ってきます。また報告します。

11 Dec 2009

車内の険悪な空気

何故人間は、車の中でいとも簡単に機嫌が悪くなってしまうのでしょうか。


道を間違えた時
渋滞に巻き込まれた時
ナビを間違ってしまった時
駐車場所が見つからない時


車内の雰囲気は一気に険悪なものになりませんか。 私自身はまったく運転しないのですが、子供の頃両親との車中、職場で同僚と、友達と…車中のどよーんとした空気を経験してきました。日本もイギリスも一緒だと思います。
私は自分でナビ得意〜という勝手な自信があって、助手席に乗ったら最後!地獄のドライブが待っていた!とかよくあります。一番最近では去年の11月。職場でフランスに行くことになり、ナビを買って出たが、カレーから到着地のベルサイユ近郊まで3−4時間で着くはずが高速間違っちゃって約7時間かかる、という大事態に運転手と、後ろのシートも巻き込んで超険悪な雰囲気。夜だったんで、標識があんまり見えずにベルサイユを10周ぐらいしました。とほほ。あの時ほど目的地に着いたときの感動が深かったことはないですね。


昨日はちょっと息抜きに!とLeicester SquareのPrince Charles Cinemaに映画を観に行くことになったんです。旅の相棒はイモリ氏。夜でロンドン市内の有料道路規制がないので、じゃー久しぶりに車で行きましょーということになりました。きっと裏道に停められるだろう、と軽く踏んで。甘かった……。
国会議事堂やトラファルガー広場のクリスマスツリーを横目に、クリスマスで奇麗だねーなんて暢気にドライブをしていたら。車泊める所が全然っありませんでした。裏道に入って、一方通行で右往左往して、Piccadillyの渋滞に巻き込まれ、Hotel Ritz前の高級車達にクラクション鳴らされ、おきまり車内の超険悪空気が漂い始める。


萌「もうやだ。無理。さっさと帰ろう」
イモリ「いやーここまで来て引き返したらガソリン代が無駄だよ。もうちょっと探そうよ。」
萌「もうやだ。帰りたい。腹減った。」
イモリ「Zone2まで戻って、車を置いてバスで引き返してもまだ間に合うよ。」
萌「そんなの面倒くさい。もう家帰る!!!!」
イモリ「いや、僕はあの映画が観たいんだけど…。せっかく来たんだし。」
萌「.....................(無視)」


と険悪モードが頂点に達した所、イモリ氏がロンドン三越の裏に駐車場所を発見。「ほらー探せばちゃんと見つかるものだよ」
しかし萌「3時間で12ポンドもかかるよ、ここ。誰が払うのよ!そんな金ない!イライラ!」
イモリ.....無視して携帯で支払いの準備を始める。
イモリ「あー6時半以降タダだって。良かったね。ささっ、ご飯食べにいくよ…」


ささっとSohoでメキシコ料理を食べ、満腹感とともに険悪空気も消え、映画を観に行きました。「The Imaginarium of Dr.Parnassus」テリーギリアムの新作です。主演のヒースレジャーが制作途中で亡くなり、ジョニーデップ、ジュードロウ、コリンファレルが共に彼の役を演じ完成した作品。



はっきり言って、ストーリーの展開が遅くて、極彩色CGが多くて、所々英語についていけなくて、いまいち面白くなかった。12monkiesやBrazilのような暗い雰囲気のギリアム作品の方が好みです。


そんなわけで駐車騒動もありましたが、メキシコ料理もおいしかったし、映画もまあまあ、その後はトラファルガー広場の温暖化防止キャンプ(COP15にあわせ活動家たちがキャンプをしている)も見に行き、何だか面白い夜でした。

10 Dec 2009

チャリティーショップ巡礼

チャリティーショップ無しに私はイギリスで生きていけないのだ。
チャリティーショップ命!とか刺青入れてもいいかもしれないぐらい。


我が愛するさびれた下町には四軒のこれまたさびれたチャリティーショップがあります。
ちなみにそれぞれ、盲人支援のGeranium, 動物保護のRSPCA, ルーマニアの孤児支援と何だか忘れたもう一つのチャリティー。そしてちょっと足を伸ばして隣町までいくと、チャリティーショップの王様Oxfam(反貧困のNGO)があります。こちらはあんまりさびれていません。ちなみにチャリティーショップとはチャリティー団体が経営するリサイクル屋さん。市民からの寄付で成り立っています。お店の人もだいたいがボランティア。洋服の掘り出し物やら、家具やら、本やら小物やら、無いのは食品(と下着?)ぐらいです。チャリティーショップでの買い物だけで、一人暮らしが始められる感じ。いつでも要らない物の寄付を受け付けてくれるので、物をそこまで捨てずに済む、売り上げは各チャリティーの活動費になる、エコです。 


さびれた下町のチャリティーショップというのはどれも見た目がぼろくて、洋服も何だか毛玉だらけの伸びきったセーターばかりのようで、実は色々探すと掘り出し物があります。最近は東京で結構買ったので洋服探しは止めにしようと思い、でも一週間に最低一回はお店を回ってついつい小物を買ってしまったり。今日の朝暇だったので買った物コレクション写真を撮ってしまいました。




木箱と、斜めに傾いたグラスのセット、急須、英国統治時代のボンベイの馬の写真、RoyksoppのCD。はい、なくてもいいものばかり。でも急須は緑茶をいれるのにかなり役立っているし、CDもなかなか良かった。でもグラスはきっと、家の超過酷なキッチン環境で(?)みんなに割られる運命だろう。木箱は日本人の元同僚Daisyさんの跡を勝手に継いで集めている物なので、ちょっといい物を見るとついつい買ってしまう。どれも2ポンドぐらいです。(ちなみにDaisyさんは日本で新居に引っ越し、ロンドンで集めた箱もこれから彼女の家の隅々に登場するはずです。こちらのDaisyさんのブログもチェックしてみてください。Basho is a Damned Liar 


そうそう、自分のデジタルカメラは完全に亡くなってしまいましたが、職場のカメラを借りてブログ用にちょこちょこ撮っていこうと思います。その後立て続けに携帯電話をトイレで水没させるアクシデントがありましたが、暖房の上で乾かしたら生き返りました。やっぱり白黒の携帯ってタフで助かるわ〜。友達にテレビのリモコンみたいって馬鹿にされましたが。
ちなみにAGA騒動は今日新しいバーナーが来て、一件落着。ほ。1週間以内に来てくれたAGAおじさん、えらい!紹介してほしい方があったらご連絡ください。AGAおじさんはAGAと同じ赤色の作業着でした。

火がついた!

8 Dec 2009

年末壊れ物生活

壊れたもの1
以前のブログにも登場したAGA。私があれだけ熱を込めて文句を綴った3日後、釜の火が消えました。その後どーしてもこーしても火がつかない。
週末には近所の人たちを招待して、「クリスマスお茶会」があったのですがケーキも焼けず…。通りの向かいに住んでいるルースさん宅に行って、そこの台所でミンツパイをあたため、電気ホットプレートでモールドワインを煮てどうにか間に合わせる。


修理の人によると、バーナーといってガスが出る部分が完全に壊れたため、バーナーのみ新しい物に交換するそうです。今部品取り寄せ中で1週間はかかるとか。ということは経験的に最低2週間ぐらいはかかるだろう、とにらむ。お見積もり900ポンドなーり。ただいまのレートで13万円なーり。


*ミンツパイとは…ドライフルーツを甘酸っぱくジャム状に煮込んだ物を、パイ生地に入れて焼いた焼き菓子です。イギリスのクリスマス定番お菓子。暖かいまま食べた方がおいしい。でも特別おいしいとも思えない。(下の写真)
*モールドワインとは…赤ワインにブランデー、シナモンにクチナシなどの香辛料、オレンジ、水、などを入れて煮込んだ飲み物。暖かいままで飲む。クリスマス定番の飲み物(特にクリスマスイブで)。食前酒的。温かいので酔いがぱーっと回ります。

壊れたもの2
私のデジタルカメラ。RicohCaplioGX。昔から調子が悪かったのですが、とうとう動かなくなりました。レンズが伸びたまま元に戻りません、電源も入りません。父親からのお下がりで多分2004年から使っているはずですが、5年目にして疲れてしまったのか…。最近もオートホーカスが鈍くなってきて、マクロレンズが全く機能しない状態でしたが。ブログを初めて急に毎日使い始めたから、一気に疲れてしまったのかもしれません。


クリスマス前だからか、周りで色々ストレスをためている人がちらほら。私の職場は今週中に毎年恒例の立入検査があるとの情報が流れ、みんな書類関係をまとめるべく地下のオフィスで走り回っています。私は今の職場で3年目のクリスマス。2mツリーもリースも注文したし、プレゼントも毎週みんなで手作りしてるし、12人分の鳥は木曜日に注文するし、クリスマスカードは18日までに出して、買い物は22日にして、、、、あたふたあたふたあたふた。でもそれまでにAGAは果たして直るのか!クリスマスって本当に面倒くさいです。体に基本的に馴染みません。でもまーいっか。お祭りだー。 

5 Dec 2009

暗闇の中

昨日4日は職場の「2年ー4年勤務スタッフの日」でした。そのままだと'reflection day'. 何と訳しましょうか。技能的なトレーニングの日ではなく、日々の職場での生活を振り返る日です。アートセラピストと2−4年間勤務のスタッフ10名でTate Modernに行ったのですが、なかなかおもしろかったのでその様子をどうぞ。


Tate Modernは昔の発電所を中だけ改装した現代美術館。入ってすぐのタービンホールは期間限定の展示場になっていて、いつも大型の彫刻や体験型アートが展示してあります。今現在展示中の彫刻はポーランド人のMilosraw Balkaによる、「How It Is」。写真でわかると思いますが、高さ13メートル、奥行き30メートルの巨大な黒い鉄のコンテナ。コンテナの裏の側面は開いていて、そのまま中に入れるようになっています。今回のreflection dayではこの彫刻に入ってみる、ということっだったので早速体験。







まずは一人ずつばらばらに中に入る。光は全く差し込まず真っ暗の中を手探りで進んでいく感じ。足下が見えないので、一歩一歩踏み出す時が不安、急に床が開いてコンテナの中から落ちたらどうしよう、という恐怖がずっとある。一番奧の一番暗い所まできて一気に振り返ると、光が見えて、目が慣れていないのか頭が痛くなる。自分がコンテナから出て来た後も、まだ出て来ていない仲間のスタッフは大丈夫だろうか、という不安がさらに続く。


その後二回目、今回参加したスタッフ全員て一緒に入って出てくる。二回目で目が慣れたのか、一回目ほど暗くなく、みんなでコンテナの一番奧の壁に寄りかかって、入ってくる光を眺める。恐怖よりどちらかというと、安心感があって眠くなってくる感じ。


この一回目と二回目の違いが面白かったです。コンテナはアウシュビッツに行く列車に見えたり、メッカのカーバ神殿のようであったり、突き当たりは「嘆きの壁」のようにも見える。恐怖も感じるし、守られているような安心感もある。矛盾する物が一緒くたになっていて、私はこういった白黒押し付けないアートがとても好きです。見る側が色々考えられるスペースがあるので。


この後みんなで集まり感想を言いあうことになっていましたが、私はそうゆうのがとても苦手でして。友達とベトナム料理を食べる約束もあったので、早めに切り上げてShoreditchに向かいました。外が明るくてびっくりしました。
「How It Is」は来年の4月まで展示されています。ロンドンにいる方、旅行でこられる方、コンテナの中に是非入ってみてください。



2 Dec 2009

アーガ(AGA)と私の微妙な関係

私の毎日は個性やら文化やら国籍やらが多種多様にとけ込み合う共同生活です。みんなとてもユニークです。
そんな人たち以上に私の住環境には、独特すぎてしかも意思疎通が成り立たない、なかなかのくせ者いやくせ物が沢山あってこれには時々辟易することも。その「くせ物」の一つ,アーガちゃん。とても熱いです。こちらね。

台所にデーンとかまえて、偉そうにしております。AGAというのはブランド名でして、イギリス人がここの家に初めて来ると「まーアーガがあるわ!素敵〜!いいわねー!」という反応がだいたい返ってくる、イギリス人のあこがれオーブン。色々大きさにより値段も変わりますが、約一万ポンド(約145万)なーり。卒倒してしまいます。何でそんなお高い物がこの家にあるのかしら…。


AGAは要するにガスの釜でして、年がら年中釜の中で火が焚いてあるわけです。絶えることのない火。そうすることにより、オーブンの中は一定の温度を保ちお料理には最適、冬には暖房代わり、洗濯物もすぐ乾きます、見た目もおしゃれ、冷凍食品の代わりに手料理を作る気が湧くわ!というわけです。ちなみにメーカーの売り文句は「エコ釜」。24時間365日ガスを消費してどこがエコなのか。私にはちゃんと調べる気力がわきませんでした。興味ある方は是非お調べください。


でもね、私日本人でしてアーガとはなかなか気持ちをお互い理解できずに困っています。オーブンはいいとして、上の鉄板は「まあまあ熱い」「ちょっと熱い」の二種類のみ。私はねその他に中火とか弱火とかとろ火とか急な強火とかが必要なんです。2種類じゃなんもできん!ゆでるだけじゃん!イギリス人の定番です。野菜ゆでるだけ…。この前八百屋でスティックブロッコリーを見かけ、「あっこれ胡麻油とオイスターソースでさっと炒めたらうまそー」とよだれを垂らしましたが、そうゆう中華系のささっと炒めるというのはあんまりできない。


でも私もアーガとわかりあえる瞬間がありまして、それはご飯を炊くときです。上の強コンロで沸騰させてお米が盛り上がって来た後は鍋ごと、弱オーブンに入れて20分ぐらいほっとくだけ。いい具合にほくほくご飯が炊けます。こちらのお鍋を使うと一番おいしくなります。LeCreuse 日本で人気なんでしょうか、東急ハンズで見ました。重くて使い勝手が悪いですけど。(また悪口…すまない)

ちょっと褒めてあげたけど、真夏は絶対側に寄りたくないし(もちろん真夏でも火は消えることなく…)。いったん火を切ると、元の温度に戻るまで24時間かかるし、種火が消えると業者を呼んで種火をつけてもらうのに約8万円ほどかかるし。問題児です。共に暮らしてもう2年目なので、和解したいです。(でもしがたい)